楽譜の読み方2-ト音記号とヘ音記号
楽譜は左から右に読む決まりがあります。
左から読んだ時にきっと一番はじめに目に入るのが「ト音記号」もしくは「ヘ音記号」。
これらは音の読み方を教えてくれる「音部記号」と呼ばれるものです。
五線 ※楽譜の読み方1-五線 は5本しか線がありませんから、表すことのできる音にすぐ限界が来てしまいます。
そのため、五線の表す音をその時々で変えることで、様々な高さの音を表しています。
その、時々で変わる「五線の表す音」が今は何の音なのかを教えてくれるのが、音部記号なのです。
音部記号はそれぞれ一つの音を示しています。
「ト音記号」は真ん中のドのすぐ上の「ト」の音、「ヘ音記号」は真ん中のドのすぐ下の「へ」の音です。
「ト」と「へ」が何の音を示しているのかは、ドレミとはにほの回 に登場したこちらの表を。
「ト」は日本語で「ソ」のこと、「へ」は「ファ」のことです。
それぞれ、書きはじめの部分が「ソ」と「ファ」を表しています。
そして表にあるように、「ソ」は「G」、ファは「F」であるので
それぞれのアルファベットから形ができました。
ト音記号とヘ音記号は上記の位置にあるものが一般的ですが、他にも
こんなものもありますし、
真ん中の「ハ」(ド)の音を示す「ハ音記号」と呼ばれるものもあります。
「ド」は「C」なので、ハ音記号はCの形からできています。
楽譜の読み方1-五線
「五線」とは、その名の通り、5本の線の引かれたもの。
西洋音楽に一番よく出てくる楽譜です。
5本線が引かれた上に、音符や休符が乗ります。
音符が乗ったところ↓
音符は、下の方に行けば行くほど低くなり、上の方に行けば行くほど高くなります。
低いところにいる人と、高いところにいる人、のようなものです。
この5本の線の中以上に高い音、低い音が必要になった時には
「加線」を使います。
五線が階段だとしたら、加線はハシゴ。
使いたい場所に自由に使え、使わない時にはしまっておきます。
ドレミとはにほ
「ドレミ」とは、音の名前、呼び方。
「あいうえお」を習うように、音楽では「ドレミ」を習います。
「ドレミファソラシド」は実はイタリア語で、ポピュラー系音楽でよく使われる英語式だと「CDEFGABC」、クラシック系でよく使われるドイツ語式だと「CDEFGAHC」、日本式の名前だと「はにほへといろは」。
「はにほへといろは」は他の国に倣ってAから始まるアルファベットを「いろは」に置き換えたものです。
まさに音楽の「あいうえお」。
どうして「ド」が「C」や「は」であって、「A」や「い」ではないの?という疑問が湧きますが、これには諸説あるよう。
一説によると、私たちの理論では「ド」がはじまりの音であるという考えですが、音に名前がついた時代には別の理由で「A」すなわち「ラ」がはじまりの音、とされていたとのことです。
本当の音楽
音楽に触れた一番昔は、多分お腹の中。
多分みんなそう。
「みんな」っていうのは、何十年も何百年も何万年も前の人たちからきっとそうだっていうこと。
どんなに時が流れても音楽は「みんな」のそばにあるはずだけど、あまりに崇高で距離を感じたり、規制されることで気軽に楽しめなかったり、様々な理由が絡まりあって、今現在の日本では、音楽をただ「楽しい」って思えないような遠さを感じてしまう気がする。
それは音楽が好きな私たちにとってすごく悲しいこと。
私たちの力は本当に小さいけれど、本当にほんの少しでも何かが変わるきっかけになれたなら。
そう思って毎日を過ごしています。
音楽を知ってても知らなくても、やったことなくてもずっとやってても、ただ「楽しい」って感じられるように。
他のことなんて考えるより前に、感じられるように。
そんな「本当の音楽」がみんなのところに来ますように。